うさぎの耳の病気についてご紹介します。
うさぎの耳はいろいろな役割がありますので、特徴についても見ていきましょう。
可愛いうさぎの耳には、さまざまなしくみがあるのです。
うさぎの耳の特徴って?
立ち耳と垂れ耳のちがいって何?
耳が立っているうさぎの代表格は、ネザーランドドワーフでしょう。
小柄で可愛らしいうさぎです。
性格は神経質で、怖がりな部分もあります。
その理由は、先祖が野生で育ってきたからです。
でも信頼関係ができると、充分飼い主になつくようになります。
耳が垂れているうさぎの代表格は、ホーランドロップイヤーです。
性格は穏やかで、人なつっこいうさぎが多いです。
その理由は、野生で生きたことがなく、ペットとして作られたうさぎだからです。
本能的に人に可愛がってもらうことをわかっているのかもしれませんね。
うさぎの耳が長い理由
うさぎの耳が長いのは、周りの音を敏感に聞き分けるためです。
野生で育った先祖を持つうさぎは、草食動物として捕食される動物です。
そのため肉食動物から逃げるために、音に敏感になったのです。
またうさぎの耳には無数の神経が張りめぐらされていて、体温調節をする機能もあります。
暑いときは耳から熱を放出することで、体温を正常に保っているのです。
逆に寒いときは、耳がとても冷たくなっています。
うさぎの暑い・寒いを判断するには、耳を軽く触るとわかりますよ。
部屋の温度を調節してあげてくださいね。
うさぎの耳が寝ているとリラックスしている
うさぎの長い耳が寝ている状態のときは、うさぎがリラックスしている証拠です。
逆にピンと立っているときは、何かを聞いているときや緊張しているときです。
「じゃあ、ホーランドロップの耳は、いつも寝ているじゃない」と思いますよね。
人に飼われることを目的として交配されたうさぎなので、警戒する必要がないので寝ているのでしょう。
うさぎの耳の病気に気をつけて
【うさぎの耳の病気】外耳炎
うさぎがかかりやすい耳の病気は、外耳炎です。
考えられる原因は、細菌が繁殖してしまうことで、うさぎの耳が炎症を起こしてしまいます。
うさぎが自分で耳をかいたときに、耳を傷つけてしまうことで細菌が入りこむこともあります。
またうさぎの耳アカが気になり、飼い主がうさぎの耳掃除をすることでも発症することがあります。
うさぎの耳の奥を傷つけてしまったり、耳アカを取るつもりが押し込んでしまったりすることもあるようです。
うさぎの耳が赤くなったり、腫れたりしていると外耳炎の可能性があります。
耳アカが臭いことも1つの目安になるでしょう。
かゆみを伴うので、うさぎがしきりに耳をかいてしまうと、耳を傷つけて出血することもあるでしょう。
その出血によって余計に悪化してしまうこともあります。
最悪の場合には、その細菌のせいでうさぎが死んでしまうこともあり危険です。
【うさぎの耳の病気】耳ダニ症
うさぎがかかりやすい耳の病気は、耳ダニ症です。
うさぎの耳にダニが繁殖してしまう病気ですが、ダニの種類によってはうさぎの頭や体に繁殖する場合もあります。
症状としてはフケのようなものが出てきますので、飼い主は異変に気づくはずです。
また耳アカが増えてきたり、かさぶたができる場合もあります。
もしかさぶたが化膿してしまうと、重篤な症状が出たり、他のうさぎに感染することもあります。
【うさぎの耳の病気】中耳炎や内耳炎
うさぎがかかりやすい耳の病気は、中耳炎や内耳炎です。
おもに外耳炎が悪化して中耳炎や内耳炎を発症することが多いようです。
人間ならそれほど危険な病気ではありませんが、うさぎの場合は危険な病気です。
内耳は平衡感覚を保つために必要なので、うさぎが真っすぐ歩けなくなることがあります。
また細菌が繁殖して、脳の神経をおかしくすることがあります。
最悪の場合には死に至ることもある危険な病気なのです。
うさぎの耳の病気を放置するとどうなるの?
うさぎの耳は脳に近いので斜頸になりやすい
うさぎの耳の病気を放置すると、細菌が脳にまで到達して、神経症状を引き起こす危険があります。
うさぎは耳と脳がすぐ近くにあり、脳の神経を犯しやすいのです。
うさぎの神経がおかしくなると、さまざまな症状が発生します。
「眼振」と呼ばれる目が左右に揺れる症状が出たり、顔が傾く「斜頸」になったりします。
斜頸の症状としては、ローリングと呼ばれるその場をグルグル回るような動きをします。
真っすぐに歩けないので、走ると障害物にぶつかったり、倒れて頭を打ったりと危険です。
とくに内耳炎や中耳炎は注意が必要です。
もともとは外耳炎がキッカケになったりもするので、うさぎが耳の病気になった時は悪化する前に病院へ連れていきましょう。
うさぎの耳の病気を放置すると目や口の病気にもなる
うさぎの耳の病気を放置すると、目の病気も引き起こす危険があります。
うさぎが内耳炎になると、耳の奥の方にまで炎症が広がり、膿がたまってしまいます。
また細菌が耳の奥まで侵入すると、目や口のまわりにある神経を麻痺させたりすることもあります。
そのため目から涙が出てきたり、顔面麻痺を引き起こすこともあるでしょう。
うさぎがかかりやすい病気であるパスツレラ感染症などが原因になり、脳炎を引き起こすこともあります。
また口に細菌が及ぶと、歯の根っこの部分が炎症を起こして化膿してしまうこともあります。
そうなると当然のことながら、まともにエサを食べられなくなります。
うさぎの耳の病気を予防する方法
うさぎの爪切りをする
うさぎの耳の病気を予防する方法は、うさぎの爪切りをしっかりすることです。
うさぎは耳がかゆければ何も考えずにかきむしりますので、爪が伸びていると耳を傷つけてしまいます。
定期的に病院などに連れて行って、爪切りや健康チェックをしてもらうと良いでしょう。
うさぎの爪は飼い主でも切れますが、爪の中にある神経を傷つけると大変です。
また「ちょっと長いかな?」と思っても、うさぎの爪は割と長くても大丈夫です。
爪が内側に丸まっていなければ、大丈夫でしょう。
でも自己判断はせずに、病院に相談してみてくださいね。
耳を掻いたり頭を振るなどの行動をチェック
うさぎの耳の病気を予防する方法は、日頃からうさぎの行動をチェックしておくことです。
耳をしきりに掻いたり、頭を振るなどの行動が見られたら耳の病気の前兆かもしれません。
かゆくて仕方なくなると、床に耳をこすりつけるような動作をする時もあります。
一見すると可愛い行動にも見えますが、飼い主が気づいてあげないと、うさぎのツラさを治してあげることができません。
うさぎはデリケートな動物なので、健康チェックは怠らないようにしましょうね。
うさぎの耳掃除はしない
うさぎの耳アカが気になることもあるかもしれませんが、飼い主が耳掃除をするのは避けましょう。
人間の耳もそうですが、耳アカというのは自然に外に出てくる性質があります。
だからむやみに掃除するよりは、そのままにしている方が良いのです。
ただあまりに耳アカが多いようなら、すでに耳の病気の初期段階かもしれません。
気づいたらなるべく早く病院へ連れていきましょう。
うさぎの住環境を清潔にする
うさぎの耳の病気に限らず、うさぎがかかりやすい病気の原因は住環境が不衛生であることです。
ケージや部屋の掃除は、小まめにするようにしましょう。
またうさぎのトイレも小まめに掃除をして、清潔に保ちましょうね。
愛するうさぎがいつまでも元気で長生きするためには、面倒でも重い腰を上げて掃除をすることです。
それが一番のうさぎの病気の予防法になります。
うさぎの耳はあまり触らないようにする
うさぎの耳には無数の血管や神経が張りめぐらされています。
優しくなでる程度なら良いですが、耳を引っ張ったり、強く揉んだりしない方が良いでしょう。
うさぎの耳は、うさぎの感覚のすべてと言っても過言ではありません。
うさぎの機能を正常に保つためには、耳はとても大切なのです。
普段からうさぎの行動、うさぎの耳のニオイ、うさぎの耳の温度などに気を配っておくと、うさぎの健康管理ができますよ。