うさぎのウンチで健康診断してあげよう!
うさぎが好きすぎて、うんちまで愛おしく眺めている今日この頃です(笑)
皆さんは、毎日うさぎのうんちチェックしていますか?
うさぎの健康状態は、うんちを見ればすぐにわかります。
うさぎのうんちは、色、量、大きさ、形などがその日によって、または季節によって変化することが多いです。
もちろん、日々の体調やエサの量によっても変わってきます。
どんな状態のうんちが健康の証しなのか、しっかりと覚えておくことが大切ですね。
そこで今回は、「うさぎのうんちが柔らかい!」と慌てないように、軟便と下痢のちがいや、健康なうさぎのうんちの見分け方をご紹介します。
うさぎのうんちが柔らかいけど、軟便と下痢の違いがわからない……
うさぎのうんちは、まん丸でコロコロしていて、わりと乾燥しています。
でも、何らかの体調不良があると、うんちが柔らかいことがあります。
飼い主さんからすると、いつもと違ううんちが出ると、心配になりますよね。
軟便なのか、それとも急を要する下痢なのか、見分け方がむずかしい場合もあると思いますので、ご紹介していきます。
小さな粒がブドウのようにくっついているなら「盲腸便」
小さなつぶつぶが連なって、ブドウのような見た目のうんちは「盲腸便」です。別名「食糞」とも呼ばれます。
初めてうさぎがうんちを食べているのを見たときは、きっと驚いたと思いますが、うさぎはうんちを食べます。
食糞は、うさぎの栄養補給になる大切なうんちなので、お尻に口を近づけて、落ちる前に食べてしまいます。だから私たちは、普段見かけることはありません。
食糞ではない普通のうんちも、たまに食べることがあります。
ちなみに、うんちを食べた後のうさぎの口は、ちょっと臭いですね。
それも、可愛いんですが……。
子どもの頃なら、食糞を食べ残すこともあるので、あまり心配することはありません。
でも、大人になってから盲腸便が落ちているのは、何らかの原因がある場合が多いです。健康に、何らかの問題があるかもしれません。
盲腸便を食べ残す理由
- 太りすぎて、お尻に口が届かない
- ペレットを食べ過ぎて、お腹いっぱいで食べられない
- お腹の調子が悪い
- 何らかの体調不良がある
うさぎが太りすぎてはいけない理由の1つは、食糞を食べられなくなるからです。食糞は貴重な栄養源なので、食べないと体調を崩す恐れがあります。
また、野菜やおやつ、ペレットなどを食べ過ぎると、お腹いっぱいで食糞を食べられなくなってしまいます。その場合は、エサの量を調整する必要があります。
何となく形があるけど、ドロっとしているのは「軟便」
何となく丸っこい形はしているけど、いつもより大きな楕円形のうんちの場合は、「軟便」であると考えられます。
触るとドロっとしていて、つぶれてしまうくらい柔らかいことが多いです。
急を要するほどの腹痛ではないけれど、エサや水、温度管理など、何からの調整をする必要があります。
うさぎ自身も、何となく調子が悪いと感じていることでしょう。
形がなく、茶色い汚れが所々にあるなら「下痢」
形がほとんどなく、茶色い汚れがあちこちにある場合には、下痢をしている可能性があります。
その場合には、うさぎの足やお尻が茶色く汚れていることが多いでしょう。
カピカピに毛が固まっている場合もありますが、毛が固まっていても、まだ下痢が続いていることも多いです。
うさぎの下痢は、放っておくと1日で死んでしまうこともあるので、早急な対処が必要になります。
人間も同じですが、うさぎが下痢をしているときは、水分不足になっていることが多いです。
そのため、「ぬるま湯(人肌よりもぬるいくらいでOK)」を、スポイトや注射器のような器具で飲ませてあげましょう。
量は、うさぎの大きさにもよりますが、1回に「0.5~1.0ml程度」で大丈夫です。やってみるとわかりますが、ほんの少しの量です。
飲み過ぎても、下痢が悪化するので気をつけましょう。それを1~2時間おきくらいに飲ませます。
うさぎの体を温めることも大切なので、飼い主さんの太ももの上に抱いて、背中やお尻を撫でてあげてください。揉んだり、押したりする必要はありません。お腹は触らないようにしましょう。
体調不良のときに、うさぎにストレスを与えるのは良くないので、もし抱かせてくれなかったら、背中や頭を撫でるだけでも体が温まるそうです。(もちろん、温かい手で撫でてあげてくださいね。)
数時間はペレットを与えずに様子を見て、うんちが出たら、復活した証拠です。でも、いきなりペレットをあげるのではなく、柔らかい牧草を食べさせると良いでしょう。
※これは信頼できる「うさぎ専門病院の獣医師」から聞いた対処法ですが、心配な人は、獣医師に診てもらうことをオススメします。慣れるまでは、様子を見るのも怖いですよね。
形はあるけど、柔らかくてツノが立っている
うさぎは年に数回の換毛期(毛が抜ける時期)がありますが、この時期にありがちなのが、ツノが立っているうんちです。
いつもはまん丸うんちなのに、とんがってるんですよね。うちのうさぎは、よくこのうんちが出ます。
ツノうんちが出たら、お腹の調子がやや悪いと考えたほうが良いでしょう。
対処法としては、ペレットよりもチモシーなどの牧草を多めに与えること。できれば、一番刈りなどの硬めの牧草がベストです。でも、年齢によっては食べるのが大変なので、三番刈りなどの柔らかいチモシーでも大丈夫ですよ。
うさぎのうんちの見分け方
うさぎの健康なうんちの見分け方をご紹介します。健康なうんちが出てるのを見ると、本当に心が安らぎます。
「毎日、どれだけうさぎのうんちに注目しているんだろう?」と、たまに自分の姿にウケることがあります。でも、うさぎのうんちは大事な健康のバロメーターですよ。
色が緑っぽいほうが健康なうんち
うさぎのうんちが、緑っぽい色をしていたら、健康な状態である可能性が高いです。
うんちだけで、すべての病気は判断できませんが、うさぎの病気はほとんどうんちに表れます。
緑っぽいうんちが出たら、指でつぶしてみると、牧草のかたまりだとわかるはずです。
牧草をよく食べている証拠なので、健康だと考えられます。
まん丸で大きいほうが健康なうんち
うさぎのうんちは、まん丸で大きいほうが健康である証しです。
うんちが大きいほうが、毛づくろいしたときの毛が、排出されやすい状態です。
逆に、小さくて硬いうんちは、お腹の調子がちょっと悪いのかもしれません。
ペレットやおやつを食べ過ぎて、牧草を充分に食べていない可能性もあります。
つながっているうんちは毛球症の疑いがある
うさぎのうんちが繋がっている場合は、毛球症(うっ滞)である可能性が高いです。
うっ滞が一番メジャーなうさぎの病気で、死につながることもあるので、注意が必要です。
うさぎのうんちが繋がっていたら、ペレットを少なめにして、水と牧草を多めにあげましょう。
パパイヤ酵素が配合された「栄養補給食」や「乳酸菌」を与えるのもオススメです。
黒っぽくて小さめのうんちは牧草をあまり食べていない
うさぎのうんちは、体調によって色が違います。黒っぽくて、小さめのうんちは、お腹の調子があまり良くない状態のときに出ます。
とくにペレットの量が多くて、牧草をあまり食べてないときに出やすいうんちです。
また、換毛期や部屋が寒いとき(夏でも冷房が利きすぎの場合も)は、健康なうんちが出にくいです。
部屋の温度やエサの管理、水の量などを調節してあげましょう。
下痢より危険なのは、うんちが出ないこと!
うさぎのうんち問題で、いちばん危険なのは、「うんちが出ないこと」です。
うさぎの下痢も危険な状態ですが、うんちが出ないほうが何倍も危険です。
うちのうさぎは、一度だけうんちが出ないことがありました。
お腹がかなり痛かったらしく、頻繁に体勢を変えて、座ったり立ったりを繰り返していました。
急を要する事態だったので、軽くお腹を揉んであげて、ぬるま湯を飲ませてあげました。
ずっと隣で撫でていたのですが、本当に気が気じゃなかったです。
しかも体がグッタリとしてしまい、数秒間、息が止まりました。
もうダメだ、と思った瞬間に、大声でうさぎの名前を呼んだら、息を吹き返しました。これは、まぎれもなく奇跡だったと思います。
この後、少しずつチモシーを食べさせて、ぬるま湯を飲ませ、2~3時間くらいかかって、やっとうんちが出ました。
あの時は、本当に怖かったです。
皆さんは、この状態になったら、まず水(ぬるま湯)を飲ませ、救急で病院へ連れて行くことをオススメします。
一刻を争う状態ですが、飼い主さんの焦りがうさぎに伝わると、ストレスになります。なるべく落ち着いて、うさぎを安心させてあげてくださいね。
うさぎの健康を守るエサの与え方
うさぎのうんちの見分け方をご紹介しましたが、うんちの状態は、日頃のエサが大きく左右します。
換毛期や寒い・暑い時期など、状況に合わせて調整することをオススメします。
基本的に牧草は食べ放題
うさぎは草食動物なので、牧草をたくさん食べさせてあげるようにしましょう。
小さい頃は、牧草の量も管理する必要がありますが、大人のうさぎになったら、基本的に牧草は食べ放題です。
ただし、アルファルファはカルシウムが多いので、食べ過ぎると尿結石になる恐れがあります。
基本はチモシーをメインに与えて、アルファルファは少なめにしましょう。
牧草の割合は、食事の半分の量がいちおう目安のようですが、うさぎが、いつでも食べられるようにしておくと良いと思います。
ペレットの量は体重の1.5~3%
ペレットは、うさぎの栄養源にもなるので、牧草だけでなく、ペレットもあげると良いでしょう。うさぎは、ペレットの食いつきがいいので、見ているほうも嬉しいですよね。
でも、ペレットをあげすぎると、うんちが黒っぽく、小さなうんちになってしまいます。
目安の量は、体重の3%と言われていますが、これは野菜やおやつを含めた量です。
だから厳密に言うと、体重の1.5%くらいがペレットの量になります。
太りすぎ防止のためにも、ペレットの量は管理してあげてくださいね。
理想としては、しっかりと何gか計って与えることをオススメします。
1.6kgのうさぎなら、ペレットの量は24gくらいです。
少ないですよね~。
野菜や果物、おやつは与えすぎない
うさぎは野菜や果物、おやつが大好きですよね。欲しがる姿が可愛すぎて、ついたくさんあげたくなります。でも、そこはグっと我慢して、与えすぎないようにしましょう。
野菜や果物は、基本的には与えなくて良いエサです。だから、ほんの少しの量で充分です。野菜を食べ過ぎると、下痢になることもあります。
- ニンジンなら小指の第一関節くらいの大きさ
- ブロッコリーなら1個の半分
- キャベツなら10センチ×10センチ1枚
- リンゴは体調の悪いときだけ
リンゴは糖分が多いので、お腹の調子が悪いときなどに少しだけあげましょう。
また、野菜や果物には水分が多く含まれているので、水を飲む量が減ることは考慮しておいてくださいね。
逆に考えると、水分を飲ませたいときに、リンゴやキャベツなどの水分の多い野菜や果物をあげると、栄養補給も同時にできます。
体調が悪くて、食欲がないときにもオススメですよ。
健康なうさぎのうんちを出すには、一番刈りチモシーがオススメ!
うさぎのうんちの見分け方とエサの与え方を中心にご紹介しました。
うさぎの体調は、急激に変化することがあるので、日頃から充分チェックしてあげることが大切です。
そしてエサは牧草を中心にして、ペレットや野菜は少しだけにしましょう。
健康なうさぎのうんちを出すためには、一番刈りのチモシーがオススメです。
でも消化が悪いので、子どものうさぎや高齢のうさぎにはオススメできません。
5~6歳のうさぎは、二番刈りチモシーがベターのようですよ。
柔らかくて食べやすい三番刈りチモシーと交互にあげると良いですね。うさぎの健康を守れるのは、飼い主さんであるあなただけです。